家を新築する時、生活スタイルに合わせてコンセントの位置を決めることは新しい家での暮らしが快適になるかならないかを分ける重要なポイントになります。
「この場所にコンセントをつけておけば良かった。」「この高さにコンセントをつければ良かった」などの不満があると、もっとよく検討しておくべきだったと後悔してしまいます。
理想の間取りやデザインの家ができても、コンセントの位置や数・高さでの失敗は使いづらい家になってしまいますので、その分検討には十分な時間を取る必要があると筆者は考えています。
そこで、本記事ではこのような失敗や後悔をしないように、新築でのコンセントの位置決めの悩みを解決するために3つのポイントに分けて解説しています。
☑使いやすいコンセントの数と設置場所の決め方
☑将来的な余裕を見て決める
☑後悔しないために建築主がすべきこと
以上の3つのポイントは新築時にコンセントの位置や数を決める際に重要なポイントになりますので、あなたの理想の家づくりの一助になると思います。
この記事の内容は、新築だけでなくリフォームでコンセントを新設する場合でも対応できる内容になっています。
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ポイント1.使いやすいコンセントの数と設置場所の決め方
必要なコンセントの個数の決め方
この章ではコンセントの数の解説をするにあたり、一箇所に二口の差し込みが付いた下の写真のようなコンセントを一箇所としてみて解説しています。
コンセントの設置箇所の目安としては、4~4.5帖の部屋で2箇所、6帖の部屋で3箇所、8帖の部屋で4~5箇所が最低限必要な個数と見られることが多いです。
新築でコンセントの位置の打ち合わせをするための図面に、提案として設置されているコンセントの数も上記の個数で最初に提示されていることが多いと思います。
使用する電化製品に合わせて数を増やしておく
部屋の広さに対する設置箇所の目安は上述したとおりですが、使いやすい家にするためには部屋と場所ごとにどんな電化製品を使う可能性があるか突き詰めて検討することが大切です。
テレビを設置する場所であればテレビとブルーレイレコーダーを設置するかもしれません。
更にオーディオを設置する予定の場所ですと、アンプ等の機器の電源も必要になってくる可能性もあります。
パソコンを設置する予定の場所も、モニターやネットのモデムもその場所に設置するかもしれません。
コンセントの設置場所で失敗しないためには、その部屋で必要なコンセントの場所と、使う予定の電化製品に合わせて差し込み口を増やしておくことが重要です。
☑筆者宅のワークスペースのコンセント
上の写真は筆者がワークスペースとして使用している場所のコンセントです。
パソコン、モニター、プリンターや充電器などを常時差し込んであり、他に外付けのハードディスクなどを使用する際の差し込み口を余裕を見て設置しています。
あなたが検討中の場所でコンセントの差し込み口が足りるだろうか迷っているのでしたら、多めに設置しておくことで住み始めてから後悔することがなくなると思います。
使いやすいコンセントの位置
コンセントを設置する場所で失敗しないためには、その部屋で置く予定の家具を図面に落とし込んでもらってから打ち合わせをすると良いです。
ソファーやベッドなど使う予定が決まっているものがあれば、その家具の寸法通りに図面に落とし込んでいくと良いです。
使う予定の家具の種類や置く場所は将来的には変わる可能性もありますが、まずは新しい家に住み始めてから使う予定の家具の設置場所をしっかり決めておくことが大切です。
設置したコンセントが家具の影になってしまって使いづらくなってしまってはコンセントを設置した意味がなくなってしまいます。
使いやすい高さに設置する
設置したコンセントを使いやすいものにするためには、設置場所に加えて設置する高さも重要なポイントになります。
一般的な床に近い位置に設置するコンセントの高さは床面から約300mmの高さに設置するのが一般的です。
☑壁の中の下地の位置で多少前後するが、目安は床面+300mmで設置
カウンターの上や机の上にコンセントを設置する場合は床面+1,000mmほどの高さが使いやすい高さになります。
設置する場所を決めたら、次は設置する高さを十分に検討することでより使いやすい理想の家が出来上がります。
ポイント2.将来的な余裕を見て決める
コンセントは多過ぎても大丈夫!?
コンセントは数を増やすほど便利になるものではないと筆者は考えています。
使わない場所にコンセントを設置しても余計な工事費を支払うことになりますし、部屋の美観を損ねます。
コンセントは必要な場所にさり気なく設置して使用したほうが良いと思います。
ただし、コンセントを何個つけても工事費が変わらないという場合は多く設置しても費用はかからないので心理的に沢山つけたくなってしまうでしょう。
不安な時は多く設置する
コンセントの位置決めをする時に、つけておいた方が良いのか迷うことがあると思います。
住み始めてから増設できる場合もありますが、やはり新築の工事の段階と違い増設できる場所は限られてきます。
どうしても決めきれない時は、その場所に多めにコンセントをつけておいた方が後悔しないと思いますので筆者も迷った時はつけておくことをススメています。
テレビ配線のないコンセント一箇所あたりの工事費は約3,000円くらいですので、後悔するくらいなら初めからこの費用を見た方が良いでしょう
ポイント3.後悔しないために建築主がすべきこと
図面を見て検討する
図面を見て検討することは最低限必要なことですが、上述したように電気配線が書いてある図面には必ず設置予定の家具を落とし込んでおきましょう。
部屋の広さに対して数だけを検討すると、あとから家具を置いたことでその場所のコンセントがとても使いづらくなったり、最悪な場合使えない可能性もあります。
使用する電化製品が決まっている時も、その電化製品のサイズで図面に記しておくことでより使いやすい家を作ることが出来るようになります。
現場で図面と照合した方が良い理由
現場で電気配線の工事が完了し、壁を張り始める前に自分で決めた位置にコンセントや電機のスイッチが間違いなく設置されているのかを必ず確認するようにしましょう。
図面だけでは分からない位置に下地材が入っていた関係で高さや位置が多少動いていることもありますので、このような場合は現場で担当者から説明を受けて納得することが大切です。
現場で工事をしている人も確認しながら作業をしていますが、人の手で工事をしている以上間違えることもあります。
現場確認の段階で位置や数が間違っていた場合は直ぐに修正ができますので、少しでも疑問な点があれば遠慮なく質問して納得しておいたほうが良いです。
コンセントの検討には時間をかける
家の新築は建築主が決めなければならないことが沢山あり、時には疲れを感じてしまうこともあると思います。
筆者も自宅を新築した時に、色決めや電気配線、照明器具を決める作業はとても大変でした。
見慣れない電気配線図を見ながら自分の家のコンセントの場所や数、高さをどうすれば使いやすくなるかを考えながら検討するのは大変な作業でしょう。
ただし、図面の段階で検討にじっくり時間をかけることで家ができあがったときの喜びも大きくなります。
大変な作業になるのは間違いありませんが、後悔しないためにコンセントの位置を決める時はできる限り時間をかけるようにすることをオススメします。
追加工事の有無を確認しておく
コンセントの位置決めをする際に、増やした時の追加工事がどのくらい掛かるのかも気になるところだと思います。
まずは自分の理想のコンセントの数や設置場所を金額を気にせず決めてしまうことが最善です。
なぜなら、一度自分の要望を全て含んだコンセントの数での工事代金を知ることで妥協点も見えてくるからです。
施工する会社によっては一箇所増えるごとに、ただ高くなるとだけ伝えてくる会社もあると思います。
これで自分の要望でどのくらい追加になるのかはわかりません。
一度要望をすべて含んだ工事代金を提示してもい、予算オーバーになった時に本当に必要がなさそうな場所をやめていった方が良いです。
数が増えた時に金額を確認することも大切ですが、初めに提示されたコンセントの数より減った場合もきちんと確認するようにしましょう。
まとめ
☑使いやすいコンセントの数と設置場所の決め方
☑将来的な余裕を見て決める
☑後悔しないために建築主がすべきこと
以上の内容で、新築でコンセントの位置決めで後悔・失敗しないポイントを解説しました。
他にも使用する電化製品によって専用の回路にしておくなどの注意点がありますが、この点については専門の業者に任せておいたほうが良いです。
新築は建築主が決めなければならないことが沢山あり、とても大変な作業の連続です。
ただし、この作業を面倒に思わずにやることで、新しい家が完成した時に大きな喜びになるはずです。
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