新しい家の新築やリフォームで玄関にシューズクロークを作りたいという要望が多くなってきています。
でもシューズクロークは欲しいけど本当に必要なのか、どんな作りにすると使いやすいのか、作ったけど要らなくなってしまわないか心配で作ることを悩んでいる方も多いと思います。
そんな悩みをお持ちの方に向けて、この記事では下記の内容でシューズクロークについて知っておくことで後悔しない内容をまとめました。
☑シューズクローク 3つのデメリット |
☑シューズクロークを作って後悔しない5つの理由 |
☑シューズクロークを作る時の間取りの注意点5つ |
☑結論 |
上記のことを知ることで下記に列記することを得ることが出来るようになっています。
1.デメリットを知ることで作ったことを後悔しない |
2.シューズクロークを作ることで得られる便利な生活 |
3.シューズクロークを活用する失敗しない間取りの作り方 |
4.自分達の家にシューズクロークが本当に必要なのか |
筆者は建築士としてシューズクロークのある家を設計して9年間住んでいます。
その経験と実務での設計経験をもとに、シューズクロークについてまとめていますので、これから間取りの検討をしていく方にも役に立つ内容になっています。
シューズクローク 3つのデメリット
この章ではシューズクロークのデメリットを解説していきます。
筆者がお客様との打ち合わせをする時に、建主様側から聞かれるシューズクロークのネガティブな印象が次の3点になります。
ネットでもこの3点がデメリットとして心配されている方が多いと思いますので、シューズクロークを検討している方が知っておくと良い内容になります。
臭いがこもりやすくなる
シューズクロークを作ることで臭いがこもるのではないかと心配される方は非常に多いです。
濡れた靴や物を置く場所になるシューズクロークは対策をしていないと臭いはこもりやすくなります。
シューズクロークの臭い対策は次の2点が効果的です。
1.換気扇を付ける |
2.壁や天井の仕上材を工夫する |
換気扇を付ける
臭いがこもらないように常時作動している換気扇を付けると良いです。
換気扇は24時間の集中換気の経路の一つにしても良いですし、単独でパイプファンを付ける方法のどちらも効果があります。
壁や天井の仕上材を工夫する
シューズクローク内に臭いがこもらないようにする方法のもう一つの方法として、壁や天井の仕上材に臭いや湿気を吸収しやすい仕上材を使う方法があります。
筆者の自宅と、設計する新しい家の仕上材には「シラス壁」という材料を使用しています。
臭いの吸収と湿気の吸湿効果が非常に高い材料で、湿気や臭いが多く発生する部屋には効果的な材料です。
シラス壁の特徴については下記の記事で深掘りしていますので興味のある方は読んでみて下さい。
内装の仕上材を検討している方にも参考になります。
暗くなりやすい
シューズクロークは玄関の奥に作ったり、ウォークスルーにして2方向アクセスで作った時は壁面を全て収納にすることが多く暗くなりやすい場所になります。
照明器具を付ければ解決できますが、外が明るい時間帯に照明器具を付けることに違和感を感じる人も多いと思います。
シューズインクロークを暗くならないための工夫としては以下の対策が考えられます。
1.玄関に窓を付ける |
2.玄関ドアをガラス入にする |
3.扉にガラスを入れる |
4.欄間を付ける |
上記の工夫をすることで日中の暗さ対策ができるようになります。
来客に見られやすい
玄関ドアからの向きによっては来客時にシューズクロークの中を見られてしまうこともあります。
扉を付けたり、整理整頓をしておく習慣を作ることで解決できますが、あまり見られたくない人は間取りの工夫が必要になりますので間取りの作成段階でよく検討することが大切です。
シューズクロークを作って後悔しない4つの理由
この章ではシューズクロークを作っても後悔しない「メリット」を5つ解説していきます。
子供の物を置ける
シューズクロークがあると、小さいお子様がいる世帯ではとても重宝します。
その理由は、シューズクロークに子供の三輪車や外で使うおもちゃなどを置けるからです。
子供が小さい時期ほど子供から目を離す時間を少なくしたいものです。
シューズクロークがあることで、子供を室内に入れてからすぐに使った三輪車やおもちゃをしまうことが出来ます。
敷地内の物置にしまうことも出来ると思いますが、ちょっとして隙に子供が外に出てしまうこともあります。
安全面でもメリットがありますので、小さなお子様がいる家庭では子供の物を置く場所を確保できるシューズクロークがあると良いです。
シューズクロークに子供の三輪車などをおくスペースがあれば、将来自転車一台置ける場所にもなりますので長い目で見ても使い道があるスペースになります。
靴以外の収納場所になる
シューズクロークの収納棚を工夫することで使い道は下駄箱だけでなく様々な近い道があります。
1.傘立て |
2.コートなどの衣類を掛ける |
3.帽子の収納 |
4.手袋の収納 |
5.工具の収納 |
6.洗車機 |
7.薪置場 |
8.キャンプ用品 |
上記は一例ですが、シューズクロークを作る時に何を収納したいのかを明確にしておくことで、シューズクロークをさらに活用できるようになります。
濡れて帰宅しても気を使わない
シューズクローク内に外で使う衣類や手袋・帽子などを収納できるように作ることで、濡れて帰宅した時も室内が濡れてしまうことを気にする必要がなくなります。
雪が降る地域は除雪をした後にシューズクロークで防寒着を脱ぐことが出来るので室内の床が濡れる心配もありません。
濡れた衣類は水滴が落ちた後に室内で乾かせば良いので、室内の水濡れによる傷みや汚れ対策にもなります。
大容量の収納スペースが出来る
シューズクロークは作り方次第で靴以外の様々なものを収納できるようになります。
外に大きめの物置を置く場所がない敷地条件でも物置代わりになりますし、外で使うものを中心に収納することで、室内に設ける広い収納スペースより使い勝手が良くなります。
2帖から3帖のスペースを全て収納として使えるので大容量の収納スペースになります。
シューズクロークを活用する間取りの注意点5つ
せっかく作ったシューズクロークも動線が悪かったり扉や窓が多いと収納量が減ってしまい、せっかく作ったシューズクロークを活用できなくなります。
そうならないために、この章ではシューズクロークを活用するために間取りを作る時に注意しておきたい点をまとめています。
3つのポイントで注意点をまとめました。
必要な広さを間違えない
シューズクロークは広過ぎても狭過ぎても満足できないものになります。
広さが足りないと収納したいものが収納できなくなり、広過ぎると物を入れても開いているスペースが目立ち、他のスペースを広くすれば良かったと後悔してしまいます。
自分達の家のシューズクロークを適切な広さにするためにはシューズクロークに収納する物を思い付く範囲で沢山決めておくことです。
収納する物を決めることで必要な広さがわかり、収納量を確保する動線の間取りを作ることが出来るようになります。
玄関周りの動線は家の中でも重要な部分になりますので、時間を掛けて検討すると良いです。
玄関との間の仕切りを検討する
玄関とシューズクロークの間に扉などで仕切りを付けるかの検討も忘れないようにしましょう。
玄関からシューズクロークが丸見えでも整理整頓ができていれば、「見せる収納」になりお洒落なスペースにもなります。
あまり見られたくない方や、整理整頓が苦手な方は扉などでシューズクロークの中を見えなくしておいた方が良い場合もありますので、仕切りの検討も大切です。
ウォークスルーは慎重に検討する
シューズクロークを作る時に、2方向からアクセスできる「ウォークスルー」にしてみたいという要望をお持ちの方もいると思います。
ウォークスルーにはデメリットとメリットがありますので、シューズクロークが活用できるようにするために知っておくと良いと思います。
ウォークスルーにすることのデメリット
2方向からアクセスするためには出入り口が2つ必要になります。
扉を一箇所付けることで約90cmの壁面が無くなります。
ウォークスルーにすることで約90cmの壁面が2箇所無くなりますので、収納部分がかなり減少します。
動線も大切ですが、シューズクロークを作る目的は玄関周りの収納量を増やすことですので、収納したい物の量と動線のどちらを優先するのかの検討が重要です。
ウォークスルーにすることのメリット
ウォークスルーにすることのメリットは、玄関以外のに方向からアクセスできることです。
玄関以外のもう一方をキッチンや洗面からの動線の良い場所に作ることで、シューズクロークとパントリーを兼用して収納を集約できるようになります。
収納を分散させる家も良いですが、動線によってはシューズクロークとパントリーを集約して作った方がまとまりのある使いやすい間取りになることもあります。
玄関と土間続きに作る
シューズクロークを作る時に悩むポイントが、床を玄関からの土間続きにするか室内の床にするのかです。
シューズクロークを土間続きにするかしないかは下記のポイントを検討すると良いです。
1.自転車や三輪車を置く |
2.汚れた物を収納するのか |
3.濡れた物を収納するのか |
濡れた物や汚れた物、汚れやすい物を収納するためにシューズクロークを作るのであれば、床は玄関と土間続きにしておいた方がストレス無く使えるようになります。
上にあげた3点は筆者も該当していて、実際に土間続きのシューズクロークを9年間使っています。
上記の3点に薪も置いているので、床は土間続きにしておいて良かったとつくづく思っています。
玄関とシューズクローク どちらを広くすると良いのか
シューズクロークのある家の間取りを作る時に悩むポイントが、玄関とシューズクロークのどちらを広くすると使いやすいのかということではないでしょうか。
玄関周りにスペースが取れない間取りの場合は以下のポイントが参考になると思います。
1.シューズクロークで靴の脱ぎ履きをする |
2.シューズクロークにベンチを付ける |
シューズクロークにベンチを付けて脱ぎ履きを出来るようにし、シューズクロークから玄関へはサンダルで移動するようにすることで玄関は最低限のスペースで済みます。
玄関周りにスペースが取れる場合のシューズクロークの広さは、自転車などを置く時は玄関と同じかそれ以上。
シュークズロークがあることで靴の収納機能は玄関には必要ないので、シューズクロークを広くした方が収納量と使い勝手のどちらも良い間取りになると思います。
また、長方形に作ると自転車や三輪車も起きやすいシューズクロークにすることが出来ます。
結論
シューズクロークを作った方が良い人
小さいお子様がいる世帯にはシューズクロークをオススメします。
また、自転車通勤をしている方もシューズクロークに自転車を置けるスペースを作ると毎日の通勤時の自転車の出し入れがとても楽になります。
外出時の身支度を玄関で完結したい方もシューズクロークはあった方が良いでしょう。
雨や雪で濡れてきても室内まで濡れてしまう心配がありませんので、シューズクロークを作って良かったと感じると思います。
シューズクロークをやめた方が良い人
家の中で収納を分散さたい人は、玄関周りの大きな収納スペースになるシューズクロークはやめておいた方が良いと思います。
また、整理整頓が苦手な方もやめておいた方が良いです。
スペースがあれば闇雲に物をおいてしまう傾向にあると思いますので、シューズクロークがただの煩雑とした見た目の悪いスペースになる可能性があります。
さらに、収納以外の居住スペースを優先したい方もシューズクロークは作らない方が良いでしょう。
優先順位が居住スペースを広く取ることだと思いますので、あとから部屋を広くしておけば良かったと後悔してしまう可能性があります。
まとめ
☑シューズクローク 3つのデメリット |
☑シューズクロークを作って後悔しない5つの理由 |
☑シューズクロークを作る時の間取りの注意点5つ |
☑結論 |
上記の内容でシューズクロークについて解説しました。
シューズクロークを使いやすいスペースにするためには家全体の間取りが重要です。
使いやすい間取りを作るためのポイントと間取り作りで失敗しないためにやることを下記の記事で解説しています。
リフォームの機会に間取りを変えてシューズクロークを検討中の方には、下記の記事でリフォームで失敗しないためのポイントと優良なリフォーム業者の見極め方を解説しています。
リフォームでシューズクロークを作りたい方は、価格交渉で有利に立つことが出来る一括無料見積も一つの選択肢です。
相場を知ることは適正な金額でリフォーム工事をすることに繋がります。
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