【梁みせ天井あらわし梁】メリットデメリットを建築士が実例写真で解説

Architect 建築

筆者は、今まで50軒以上の無垢の木の家、自然素材を使った家の設計を手掛けてきた、実務歴20年以上の建築士です。

 

依頼が来た仕事は基本的に無垢の木の温もりと自然素材を使った心と体に優しい住宅の設計をしています。

 

新築やリフォームで天井に梁を見せる「あらわし梁」にしたいという要望が増えてきています。

 

そこで、この記事ではあらわし梁のメリットとデメリットを解説していきます。

 



あらわし梁とは

☑あらわしになっている梁は全て構造材

 

「あらわし梁」

 

または漢字で、

 

「現し梁」 と表記することもあります。

 

住まいにおいて天井に「梁」が見えていることを「あらわし梁」呼んでいることが多いと思います。

 

また、あらわし梁には大きく分けて二つあります。

構造材「梁」をあらわしにする。
構造材ではない「梁」を見せる為だけに架ける「化粧梁」

私の場合、基本的に「化粧梁」は使いません。

 

構造材を天井に見せるあらわし梁を採用します。

 

何故かというと、梁は自然の木でできた材料であり、資源は有限だからです。

 

そして、私が設計を手掛ける家には無垢の木を使います。

 

構造材の梁を上手く架け、その梁を見せる「あらわし梁」にしています。

 

まずは「あらわし梁」のメリットから解説していきます。

 

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あらわし梁のメリット

あらわし梁のメリット①明るく開放的な空間を造れる

☑梁をあらわしにし、勾配天井にすることで明るく開放的な空間に

 

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住宅の天井の場合、一般的に天井の高さは2.4M~2.6Mの範囲で作ることが多いでしょう。

 

梁をあらわしにした場合、梁を見えるように天井を作るので、天井高を2.6Mほどの高さで作ることが出来ます。

 

天井が高くなるので、開放的な空間を作れるメリットがあります。

 

これには後述する断熱性や防音性が弱くなるデメリットもありますので、デメリットを理解しつつ、1階のあらわし梁を検討して頂くと良いでしょう。

 

あらわし梁のメリット②梁の経年変化を楽しめる

あらわしにする梁には無垢の木を使うようにしています。

 

無垢の木は塗装で仕上げなくても、時間とともに色が付いて味わいが増していきます。

 

いわゆる経年変化です。

 

新しい時が最高の状態ではなく、時間の経過とともにその価値が上がっていきます。

 

ヴィンテージ好きな方には最高ではないでしょうか。

 

共に過ごした時間を感じられるのが、あらわし梁のメリットの一つです。

 



あらわし梁のメリット③梁がデザインになる

平らな壁や天井にビニールクロスを張るだけでは、デザイン性も空間のアクセントもありません。

 

コスト重視でしたら平らな天井にビニールクロスがベストな選択です。

 

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下の写真のように大きな柱と梁を組み合わせるだけで、インパクトのあるインテリアにもなってくれます。

 

☑薪ストーブの横に30cm角の柱に太鼓梁を架けている

 

これは構造材を見せているだけですので、コストアップにはなりません。

 

構造材を上手く見せるテクニックで、デザイン性をもたせられるメリットがあります。

 

大手ハウスメーカでは対応できない事が多いので、技術力のある地元の工務店さんに依頼してみてください。

 



あらわし梁のメリット④木の温もりを感じられる

家の中に木が見えているだけで、何となく心が落ち着いたり、木の温もりを感じることが出来るメリットがあります。

 

平らな壁と天井にビニールクロスで仕上げるだけでは、温もりはありません。

 

梁は構造材の中でもサイズが大きい材料です。

 

室内に木の温もりをプラスする効果があらわし梁にあります。

 

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あらわし梁のメリット⑤木の調湿作用

自然の木は呼吸をしています。

 

そして、木には調湿作用があるので、室内の湿度を調整してくれるメリットがあります。

 

あらわしにする梁が多いほど、多湿時の不快感を抑制してくれます。

 

あらわし梁のメリット⑥木の保温性で室内が暖かくなる

木の保温性で室内に温かみをプラスできるメリットがあらわし梁にはあるのです。

 

あらわし梁を架けることで、木の保温性による温もりを感じることが出来ます。

 



あらわし梁のメリット⑦断熱性能を落とさずに空間のアクセントを作れる

あらわし梁にすると、1階と2階の間のスペースが少なくなります。

 

普通の平らな天井だと、このスペースに防音のために断熱材を入れます。

 

スペースが少なくなる分、防音性は少し劣りますが、家全体の断熱性には影響しませんのでご安心下さい。

 

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あらわし梁のデメリット

あらわし梁のデメリット①天井が高くなり、光熱費が割高になる

梁をあらわしにすると天井が高くなります。

 

その分、室内の空間容積が増えるため冷房や暖房の費用が割高になってしまうデメリットがあります。

 

ここで気を付ける必要があることがあります。

 

冷房や暖房器具の容量の設定です。

 

専門業者に容量を見積してもらう時に、あらわし梁で天井が高いことを伝えておかないと、一般的な高さで容量を決めてしまいます。

 

新築やリフォーム時にこの容量設定に失敗してしまうと、快適に過ごせるはずが、暑かったり寒すぎたりしてしまいます。

 

どちらかというと寒くなる可能性が高いです。

 

いずれにしても、あらわし梁にすることで、室内の容積が増えます。

 

光熱費が割高になる可能性があることを事前に理解しておきましょう。

 

この点は家全体の断熱性を上げることで解決できることもありますので、依頼する工務店さんに相談すると良いでしょう。



 

そしてもう一点、熱容量が大きく、すぐに家を暖められる薪ストーブを設置すると良いです。

 

大きな空間で問題なく家全体を暖めることが可能です。

 

※薪ストーブのデメリットについての詳しい説明はこちらの記事 ↓
https://masa-life.net/wood-burning-stove-do-not-regret/

※薪ストーブのメリットについての詳しい説明はこちらの記事 ↓

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あらわし梁のデメリット②梁の上の掃除が大変

☑大きな吹き抜けに架けた梁

 

吹き抜けに梁が架かっている場合です。

 

梁の上端に埃が溜まりやすいのです。

 

高い場所になりますので、掃除の際に少し大変になってしまうデメリットがあります。

 

少しでも家の掃除が楽な方が良いという方には吹き抜けのあらわし梁はオススメできません。

あらわし梁のデメリット③音が響きやすい

梁をあらわしにして開放的な空間を作ると、室内の音が響きやすくなるデメリットがあります。

 

大きな吹き抜けがある間取りだと、更に音が響きます。

 

家族構成によっては気を付けておきたいところでです。

 

小さいお子様が走り回ったり騒いだりすると、かなりうるさく感じることがあります。

 

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あらわし梁のデメリット④防音性が下がる

1階の天井を平らに作る場合、1階と2階の間のスペースに断熱材を入れて、断熱と防音性をもたせます。

 

どちらかというと防音性の向上のための断熱材になります。

 

これが梁をあらわしにすると、断熱材を入れるスペースが少なくなります。

 

断熱材の厚さが熱い方が、断熱性と防音性が向上します。

 

家全体の断熱性というより、1~2階間の断熱性が下がることにより、1階の暖房の熱が2階に上がりやすくなり、1階が暖まるのが遅くなります。

 

あらわし梁にした場合、断熱性と防音性が弱くなるデメリットがあることを覚えておくと良いでしょう。

 

あらわし梁のデメリット⑤照明器具の配置に注意が必要

梁をあらわしにする場合、あらわしにしない場合と比べて、設備配管や電気配線を通す場所が限られてきます。

 

設備配管に関しては依頼する工務店さんと設備業者に、検討してもらうほうが無難です。

 

一方で電気配線に関してはインテリアにもなる照明器具の配置に制限がでてしまいます。

 

この点は、天井に埋め込む「ダウンライト」

 

壁に付ける「ブラケット照明」で解決できます。

 

あらわし梁にすると、天井に付ける大きな丸い照明などは梁にぶつかって取付できないこともあります。

 

あらわし梁を取り入れる場合、ただ梁を見せるのではなく、照明器具の配置も合わせて検討して下さい。

 

まとめ

あらわし梁は空間のアクセントと共に、開放的な空間を作れる魅力があります。

 

ただ、空間が大きくなる分、光熱費や電気・設備の配管・配線に注意が必要です。

 

見た目だけで決めずに、この記事で書いたメリットとデメリットを検討した上で採用してみてはいかがでしょうか。

 



 

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