「自宅の庭を外構工事できれいにしたい。」
「外構工事はどのくらいお金が掛かるのだろう!?」
「外構工事をDIYにして節約したい。」
外構工事をやりたいけどどのくらい費用がかかるのかわからない。
外構工事をDIYにしたらどのくらい節約できるのか知りたい。
そもそも外構工事をDIYでできるのだろうか。
こんな悩みを本記事で解決します。
筆者は建築士という職業柄、外構工事の見積もりを業者に依頼したり、外構工事を業者が施工している様子をいつも見ています。
外構工事をしている様子を見ていていつも思っていたことが、
「この程度の工事でこんなに高いんだ・・」
ということです。
大きな機械が必要な工事以外は、工事をしている方には申し訳ないのですが、やっていることは素人の庭いじりと大した差はないなと思いました。
この経験から筆者は自宅の庭や玄関から道路までのアプローチと人工芝をDIYで施工してみました。
この記事では筆者がDIYで施工した外構工事の内容と、その工事をDIYにしたことでどのくらい節約できたのかをブログ形式で紹介しています。
さらに、DIYにした工事が初心者でもできるのか、DIYにすることでどのくらい節約できるのかがわかります。
記事の最後に、筆者が外構工事をDIYのために揃えた道具も紹介しています。
DIYのために道具を購入しても、業者に依頼するよりかなりの金額を節約できることが分かる内容になっていますので最後まで読んで頂ければと思います。
※記事内で紹介する業者価格は北海道の厳寒地で施工した時の費用です。
路盤調整などは北海道は凍害対策のため、暖かい地域より割高になっています。
DIYとはなにか!?
do-it-yourselfの略で、その道のプロではない人が、自分で棚を作ったり庭を作ったりすることを言います。
最近では「DIY女子」という言葉もよく聞くくらい、女性がDIYをする機会も増えてきています。
DIYのメリット
DIYのメリットは、ちょっとした棚を作ったり、庭の工事をDIYにすることで、業者に依頼するより節約できることです。
DIYは経験を積むほど手に職がつくように、だんだん上手にできるようになってきます。
上手になればなるほどDIYにできる範囲が広まって、自分の部屋や庭を業者に依頼しなくても思い通りにできるようになってきます。
DIYのデメリット
道具を揃える費用が掛かる
DIYをするためには、目的に合わせた道具を揃える必要があります。
ちょっとした棚の作成だけのために道具を揃えて、そのあとにDIYをやめてしまうと、道具を揃えた費用分高くなってしまうこともあります。
自分がどの程度DIYをやるのかを決めてから道具を揃えないと、揃えた道具の費用分高くなってしまうだけになってしまいます。
DIYを始める時に道具を揃える時は、将来的にどの程度使うのかをしっかり決めてから揃える必要があります。
時間が掛かる
DIYでなにをやるにしても、慣れていないのでどうしても時間が掛かります。
DIYをする内容にもよりますが、目的に合わせて十分な時間の余裕を見てから始める必要があります。
自分でできるのか心配
DIYを始める時の大きな一歩が「自分でできるのだろうか!?」という心配ではないでしょうか。
プロの職人さんでも最初は初心者です。
いまはネットでいくらでもやり方が分かる時代なので、思い切って一歩を踏み出してもDIYが出来ないという心配はありません。
外構工事のDIYが簡単にできる理由
近所の家の外構やよく行くお店の外構を見たらわかる
外構工事をDIYで出来るかが不安で一歩を踏み出せない多くの方は、自分で工事をすると雑になるかもしれないという心配をしている方が多いと思います。
ですが、あなたの近所やよく行くお店の外構を今一度見てほしいのです。
民地石がきれいな状態は最初だけ
舗装やレンガの見切りになる民地石を見ると、通りがよく高さも完璧に仕上がったいるのは施工した後だけです。
年数が経つと民地石の継ぎ目のモルタルは割れて、高さがきれいに並んでいた民地石はガタガタになり、高さだけでなく通りも波打つようにガタガタになっていることがとても多いのです。
自分でDIYをしようと思っていない時は気付かないものですが、いざ自分でやろうか業者に頼もうか検討すると目に入ってくると思います。
民地石の工事を自分でDIYにすると最初から高さが若干ずれていたり、通りも良く出来ないことが多いと思いますが、高いお金を払って業者が工事をしてもいずれガタガタになります。
プロが工事をしてもその程度だと思ってDIYをやると気軽に出来るのではないでしょうか。
近所のドラッグストアの民地石の写真を取ってきたので、写真を使って説明します。↓
この写真のドラッグストアは3年前にオープンしたお店です。
写真を取ったのは2022年の9月なので約3年経過しています。
駐車場との見切りの民地石は波打つように通りがガタガタになっているのがわかると思います。
この状況は再度民地石を外して施工のし直しが必要になりますので、DIYでこの程度の通りになってしまってもいずれガタガタになることを考えれば許容範囲ではないでしょうか。
専門の業者が施工しても3年ほどでこの写真の状況になることがほとんどです。
インターロックやレンガ敷もきれいなのは最初だけ
手間が掛かり業者に頼むと高額な工事の一つがアプローチに施工するインターロックやレンガ敷です。
民地石と同じく、インターロックやレンガ敷もいずれガタガタになり目地から雑草が生えているようなことはよくある話です。
自分で手間さえ掛けることができればインターロックやレンガ敷は簡単にできます。
目地の雑草もメンテナンスをしていない家は悲惨な状況になるので、自分で施工してメンテナンスに少しだけ気を使えば2~3年後はDIYか業者施工なのかは見てもわからなくなります。
近所のホームセンターのレンガ敷の写真を撮ってきました。↓
真中の排水口に向けてレンガに勾配を取って施工していたのですが、現在は排水口の方がレンガより高くなってしまっています。
施工当初はレンガも現在のような盛り上がりがなく排水口に向けてキレイに平らになっていたはずです。
DIYでレンガ敷を施工すると、専門業者が施工したようにキレイに平らに並べることは難しいと思います。
ですが、写真のようにレンガ敷も民地石と同じく、年数が経つと盛り上がったりガタガタになる箇所が必ず出てきます。
DIYで施工した後に通りが悪かったり盛り上がっているレンガがあってもいずれその状況になると思えば気楽にDIYに取り描かれることと思います。
外構工事をDIYで施工する時の大事な心構えは下記のとおりです。↓
外構工事のDIYは70点で大丈夫
以上のことから、外構工事は年数が経つとガタガタになったりするのは当たり前のことなので、自分でDIYをする時の出来は「70点」を目指せば十分です。
DIYが終わった段階で、施工した民地石やレンガの高さがずれているのが目で見てわかる状態でも大丈夫です。
専門の業者が施工してもいずれ同じ状況になります。
これから外構工事をDIYにしようとしているあなたは、出来は70点くらいで大丈夫と気楽に構えてやってみると良いです。
ただし、家族に細かいことが気になる方がいる場合は、年数が経っているお店の外構工事を見せて納得してもらってからDIYを始めたほうが後々文句を言われることを避けれると思います。
90万円以上節約した外構工事の実例
民地石をDIY
☑玄関ポーチの階段の横の溝になっている箇所に民地石をDIY
地盤面の砂利は外構工事ができるように予め砂利が入っていました。
レンガ敷・人工芝・通路・カーポートの舗装の見切りになる民地石を並べるために、砂利を手掘りで取りました。
民地石の施工は、地盤の砂利や土を掘る作業がメインと言っても良いくらい労力が掛かります。
時間を掛ければ誰でもできることと、今日はこの列だけとか一気にやらずに、その日の作業範囲を決めてやることも出来ます。
☑今回DIYした民地石は26.7M。民地石45本
民地石の施工に掛かるDIYと業者の価格差
外構工事は民地石の施工が7割と言っても過言ではありません。
民地石が終わればその後の工事は順調に簡単に進みます。
DIYで民地石の施工に掛かった費用を業者施工と比較です。
¥34,548 (民地石をホームセンターで1本698円で購入した場合の金額)
民地石のDIYを安くするコツは、近くのコンクリート工場等で規格外を格安、もしくは無料で頂けないか聞いてみることです。
コンクリート製品を扱ってそうな会社に勤めている知人に聞いてみるのも良いです。
民地石をホームセンターで購入しても金額差は約34万円です。
DIYと業者施工の価格差は人件費と重機の費用です。
民地石を入れる箇所を、根気よく手掘りで砂利や土を取るだけなので、少しづつ施工すれば誰でも出来ます。
早い時期に初めて、お休みの日に少しづつ進めていくのも良い方法です。
アプローチのレンガ敷きをDIY
☑下地の砂を手の届く範囲で敷いてレンガを並べていく。
☑レンガを切る箇所は最後にして、切らないレンガを先に並べてしまうと早く作業が完了する。
☑並べ終わったら砂を撒き、レンガの隙間にデッキブラシで砂を入れて完成。
レンガ敷のDIYと業者の価格差
DIYでレンガ敷の施工に掛かった費用を業者施工と比較です。
路盤調整 6.27㎡×650円=4,076円
レンガ敷き 砂敷き+材料= 6.27㎡×17,800円=111,606円
業者施工合計 115,682円
ベルギーレンガ 37,730円
※380個使用
砂 2,580円
DIY合計 40,310円
軒先通路のカラー砂利敷きをDIY
☑ウッドデッキ前の軒先は 、レンガと同系色の温かみのある色の砂利を敷いた。
☑カーポートとウッドデッキの間の通路には、白と緑が混ざったカラー砂利を敷いている。
カラー砂利敷きのDIYと業者の価格差
DIYでカラー砂利の施工に掛かった費用を業者施工と比較です。
路盤調整 7.58㎡×650円=4,297円
材料+工賃 7.58㎡×3,200円=24,256円
業者施工合計 29,183円
カラー砂利(ガーデンクラッシュ) 11,456円
DIY合計 11,456円
カーポートからウッドデッキの間の通路のステップストーンをDIY
☑ステップストーンを施工した箇所は雨や雪の日によく通り場所になる。小さい子供がいるのでこうした遊び心も大切です。
ステップストーンの施工のDIYと業者の価格差
DIYでステップストーンの施工に掛かった費用を業者施工と比較しました。
ここではステップストーンの材料代はホームセンターと同じ金額で計算しています。
材料 4枚×1,396円=5,584円
工賃 1式×20,000円=20,000円
業者施工合計 29,183円
ステップストーン 4枚×1,396円=5,584円
DIY合計 5,584円
人工芝をDIY
☑約9㎡。6畳ほどのスペースだが子供が遊ぶには十分な広さ。家の前に緑があると雰囲気が良くなります。
DIYと業者の価格差と安くするコツ
人工芝のDIYの施工に掛かった費用を業者施工と比較。
路盤調整 9.15㎡×650円=5,948円
施工費 9.15㎡×5,000円=45,750円
材料費 9.15㎡×4,500円=41,175円
業者施工合計 92,783円
人工芝 2M×10M 17,800円
砂 2,580円
DIY合計 20,380円
人工芝敷きの施工を安くするコツは、材料をネットで購入して、施工をDIYにすることです。
まとめ
外構工事のDIYは業者施工との価格差が圧倒的
下に今回筆者がDIYで掛かった金額と、業者で施工した場合の合計金額を紹介します。
上に書いたDIYの各工事の中では、各項目ごとに使用量が出づらい砂やセメントの金額は入れていません。
これは、砂の場合購入する単位が0.25立米なので、民地石やレンガ敷きにも使えるためです。
セメントも同様です。
業者施工の金額は、筆者が業者から見積もりを取った際に提示される単価で、ここからお客様に提示する金額には15%利益を乗せて金額を提示します。
業者施工合計 =678,864円
業者価格には合計金額の20%ほどが諸経費として提示されることが多いです。
諸経費20% (678,864×20%)=135,773円
工事金額合計+諸経費 → (678,864+135,773)=814,637円
上の合計金額¥814,637に利益を15%上乗せ
814,637+15%=122,196円
業者施工費総計
(814,637+122,196)=936,833円 +消費税10% =93,683円
(936,833+93,683)=1,030,516円
購入した材料費 79,392円
購入した工具類 19,843円
多少の工具を購入しても約93万円得出来ます。
DIYは運動不足解消にもなる
トレーニングジムで運動するのが習慣で、運動不足とは無縁と思っていました。
しかし、DIYをしてみるといつも使わない筋肉を使うのか、次の日は筋肉痛でした。
これをきっかけにいつもジムでやらない体の部位をトレーニングするきっかけになりました。
社会人になると多くの方が運動不足でしょう。
あなたも外構DIYで運動不足を解消し、そこから運動習慣が身につくこともあるかもしれません。
DIYでお金を節約するついでに、体に付いた余計な脂肪も削ぎ落としてしまいましょう。
始めはお休みの日にほんの少しずつでも工事を進めていっても良いです。
春先から初めて、寒くなる前に完成させる気持ちでDIYを進めていった方が、途中で諦めずに完成させることが出来ると思います。
一気にやろうとするほどやる気がなかなか出ない可能性があります。
この記事に記載の外構DIYを始める時に購入したアイテム・道具はこちらの記事でまとめています。
DIYで揃えておきたい道具や工具は?
この記事で紹介したDIYで使用した道具を紹介しています。
最低限揃えておきたいものだけを厳選して紹介していますので、DIYを始める前に揃えておくと良いでしょう。↓

DIYに絶対に持っておきたい電動工具が「電動ドリル」
ここで紹介している工具の中から選べば間違いなしです。↓

「電動ドリル」と並んでDIYに持っておきたい工具が「電動丸ノコ」。
一家に一台あれば使う用途は沢山あります。
迷うわずに選べるように、建築のプロ目線でまとめました。↓

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