アメリカの老舗ワークブーツブランド、「WESCO」
日本でもとても人気で、ワークブーツとしてはもちろん、街履きで履いている方も多いブランドです。
この記事は「ウエスコジョブマスター」を10年履いたエイジングを紹介しています。
この記事を書いた理由は、高額なワークブーツなので購入した後に後悔しないように10年間ジョブマスターをガンガン履いた時にどのように変化するのかを伝えたかったこと。
そして、簡単に馴染むと思って購入すると履くと痛くなる箇所があり、せっかく購入したブーツを履かなくなってしまう可能性があると思ったからです。
この記事の内容は下記のとおりです。
・10年履いたあとの革の変化や、ソールの状態
・10年履いて感じるフィット感の変化
・購入を検討している方へ、10年履いた時のエイジングの参考
紹介するブーツの概要
他のブランドのワークブーツと比べて、値段がとても高い「ウエスコ」。
まずじゃ、購入して今回紹介するウエスコジョブマスターの概要です。↓
・高さ :8インチ
・ワイズ:D
・サイズ:10.5
・レーストゥートゥ
・カラー:ブラック
・レザー:オイルドレザー
10年履いたウエスコジョブマスター
レザーの変化
自宅の外構工事のDIYでメインに着用していました。
他にも、薪割りや日曜大工の時に履いていたため、ペンキも付いています。
ミンクオイルでメンテナンスしたあとの写真です。
10年履いていますが、オイルドレザーのしっとり感はまだ残っています。
濡らしてしまうとカサついてしまうかもしれませんが、濡らさずに汚れがつくだけだったので、オイルアップをする度に、愛着が増してきました。
「WESCO」の刻印の辺りは革が固くて履く度に足が痛くなっていました。
さらに赤丸の部分も、新品時は痛くて履いていられなくなっていました。
現在はどちらも革が柔らかくなったため、履いていて痛みを感じることはありません。
10年履いて、革がクタッとしてきて、自分の足の形になってきています。
今でも重さは感じますが、革の硬さはあまり感じなくなっています。
爪先は、小さな傷がたくさん付いています。
結構荒く履いていましたが、革の厚みもあり、このくらいの傷はなんてことない感じです。
まさにワークブーツですね。
シュータンの革は、アッパーの革より薄いため、新品時でも柔らかい部分ではあります。
今はシューレースのアタリが付いて、シワの感じも革好きにはたまらない感じになっています。
とは言っても、新品時はシューレースを縛ることで足に革が食い込んできて痛くなっていました。
内側も良い感じにアタリが出ています。
ソールの変化
ソールの減りはほぼ無いと言っても良いと思います。
砂利の上での作業が多かったため、ビブラム100番のソールはとても良かったと思います。
ステッチダウン製法の特徴である、ソールのステッチは切れています。
切れていますが、ソールが剥がれやすくなるわけではなく、特に問題はありません。
ビブラム100番の耐久性は相当なものなのでしょう。
刻印はもちろんのこと、ソールのブロックが欠けたり、すり減ったりしている箇所はありません。
ヒール部分の減りもほぼない状態です。
砂利や土の上での着用が多かったことも要因だと思います。
街履きで舗装の上を歩いていたら、もっと減っていたかもしれません。
ソール交換はまだまだ先でしょう。
砂利が挟まっていました。
砂利の上でも石が当たって足の裏が痛いなんてことはありません。
このようにソールのブロックの間に砂利が挟まっていても気付かないことの方が多いです。
ソールの爪先部分は、角が取れて丸みが出ています。
この丸みが出てくることで、新品時より歩きやすくなったと個人的に思います。
ソールもエイジングするので、初めてのワークブーツのソールがビブラム100番で良かったと思っています。
ウエスコジョブマスター 10年目のレビュー
アメリカンクオリティは妥協するしかない!?
左足のヒールのレザーをよく見てください。
ステッチが一つ飛ばされています。
これもウエスコ的にはクレームにならないようです。
まさに、「アメリカンクオリティ」です。汗
こういう細かいところが気になる方は購入をよく検討したほうが良いです。
ネットでウエスコやホワイツなどのアメリカ製のワークブーツを販売しているお店では、糊が付いていたり、ステッチの粗さは返品対象ではないとの記載があることが多いです。
私が購入したブーツも同様で、クレームにならないのでこのようなクオリティーのブーツにあたってしまった時は妥協するしかないのでしょう。
実店舗で確認して購入するか、オーダーで購入することで妥協することを避けることができそうです。
新品時からの「サイズ感」の変化は!?
10年間作業時に履いてきました。
「レザーブーツは革が馴染んでくるから。」
と、キツめかギリギリジャストで購入することを奨める靴屋さんに行ったことがあります。
「ウエスコジョブマスター」は馴染む前提で、少しでもキツめに購入したらまず失敗するでしょう。
使われているレザーにもよりますが、オイルドレザーは革が厚く、とても硬いので簡単に馴染みません。
サイズ感レビューの記事に細かく書きましたが、レースアップシューズなので、少し余裕があっても良いと思います。
10年履いてみて、革が固くて痛くなったところはありましたが、サイズ感の変化はありません。
10年履いてみての「フィット感」
「フィット感」は新品時とは比べ物になりません。
サイズさえ完璧に決まれば、あとは馴染むまで履き込むしかありません。
痛くなるところもあると思いますが、革が自分の形に馴染んで、シューレースをキュッと締めた時のフィット感はとても良いものがあります。
とにかく、馴染むまで辛抱するしかありません。
とは言っても簡単に馴染まないので覚悟を決めて購入して履き込むことをオススメします。
ワークブーツを「ワークブーツ」として10年履いてきた
ウエスコジョブマスターを購入してからの10年間、ワークブーツを「ワークブーツ」として履いてきました。
外構DIYや日曜大工で履いていたのでこれだけ馴染んだかもしれませんが、週末に街履きする程度の着用ではここまでエイジングしないでしょう。
とても重いブーツなので、街履きで着用すると、重くて足が相当疲れると思います。
筆者はワークブーツは他にも所有しています。
レッドウイングのベックマンフラットボックス、レッドウイングのアイリッシュセッターは新品時から馴染むまでそんなに時間が掛かりません。
これは、ウエスコジョブマスターのエイジングを知っているから馴染みが早く感じるだけかもしれません。
購入される方は、WESCOのオーダーが出来るショップでご自身の足のサイズを測定してから、完璧なサイズを購入することをオススメ致します。
10年間、施してきたメンテナンスは二つだけ
10年の間、施してきたメンテナンスは次の二つだけです。
・オイル補給
ブラッシング
履いたあとにブラッシングをするだけで革に艶が出てきました。
使っていたブラシはこちら ↓
毛足とブラシ本体の長さが丁度良くとても扱いやすいです。
ブラッシングは着用後2~3分くらいで終わります。
オイル補給
革がカサついてきたタイニングで、ミンクオイルでオイル補給をしていました。
使っていたのはレッドウイングのミンクオイル。
オイルののびが他メーカーより良く、 薄く伸ばすのに最適でした。
今も使っています。
ウエスコジョブマスター 10年間のエイジングレビュー まとめ
アメリカ製のワークブーツ、「ウエスコ ジョブマスター」の10年間履いてみてのレビューを書いてきました。
雑誌等で見かける履き込んだワークブーツの格好良さは新品時にはない格好良さがあるものです。
ただし、厚く頑強な革で作られたウエスコのジョブマスターは馴染むまで相当な時間と痛みを伴います。
馴染んだ後は履きはじめの時の硬さや痛みを忘れるほど自分の足に完璧にフィットして、自分の足の一部のような履き心地があります。
高額なワークブーツなので、購入して失敗してしまった時のショックは大きいものがあります。
そうならないために少しでも参考になるように、10年間履いたレビューを書きました。
この記事で紹介した私のジョブマスターはDIYは日曜大工でワークブーツとして相当履き込んでいます。
これだけ履き込まないと馴染まないのがウエスコ ジョブマスターの特徴です。
購入を検討している方は、簡単に馴染まないことと馴染むまで相当な時間が掛かると思って購入すると気長に付き合っていけるワークブーツになると思います。
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