【子育て世帯の間取り】後悔・失敗しない間取りの作り方と注意点

Architect 建築

この記事は実務歴20年以上の現役の建築士、子育て世帯の住宅の設計の経験をもとに書いてある内容です。

 

お子様がいるご家庭の場合、今のお子様の年齢に合わせて家の間取りを作ると、お子様が成長するにつれて最適ではない間取りとなる可能性があります。

 

そこで、この記事では子育て世帯に使いやすく、更にお子様が成長しても使いやすい間取りを作る時の注意点を解説します。

 

せっかく家を新築するのですから、ご家族がいつまでも過ごしやすい家にしたいですよね。

 

私自身、まさに今子育て中です。

 

これから小学校・中学校に上がっていく子供が二人います。

 

そして、建築士としてこれから大きくなっていく子供二人と過ごす家の設計をした経験があります。

 

では早速解説していきます。



注意点① 子供が成長する前提で家の間取りを作る

家を新築するタイミングで特に多いのが、これから出産予定で家族が増えることがきっかけではないでしょうか。

 

そこで注意して頂きたいのが、今の家族構成だけを考えて間取りを作ってしまうことです。

 

出産予定でこれから小さなお子様が安心して暮らせる家にしたいのが当然の要望です。

 

ですが、お子様もいずれ成長していくもの。

 

成長に合わせた収納スペース・個室・子供のプライバシーもよく検討する必要があります。

 

将来を見越して、子供が成長しても使いやすい間取りを作ることで、いつまでも家族皆が過ごしやすい家が出来上がります。



注意点② 新生児に安心安全な家の間取りは親の老後の安心にもなる

小さなお子様がいるご家庭では、お子様の安全を最優先する必要があります。

 

バリアフリーや階段の配置。

 

浴室廻りの温度設定。

 

小さなお子様にとって安心安全な家は、親が年を取ってからも安心安全な家になります。

 

そして、老後も使いやすいように寝室からトイレまでの動線など、親の老後も考えて間取りを考えるといつまでも安心安全な間取りを作ることが出来ます。

 

寝室からトイレまでの動線はお子様が小さい時も使いやすい動線にしておくことで、子供の世話が楽になります。

 



注意点③ 対面キッチンの間取りのデメリットと解決法

小さなお子様がいるご家庭で人気なのが対面キッチンです。

 

キッチンから子供が遊ぶ部屋を見渡せるようにすることで、家事をしながら子供の様子を見ることが出来ます。

 

実は対面キッチンだけが小さなお子様がいるご家庭で正解ではありません。

 

対面キッチンは家のスペースを多く使ってしまいます。

 

面積の広い家を建てるのであれば良いのですが、殆どの場合家の広さには限りがあるものです。

 

広さの取る対面キッチンにしない場合は、ゲージやベビーチェアをキッチンのすぐ近くにおけるスペースを取ると良いです。

 

横を向けば子供の様子をすぐに見れます。

 

家の面積を広くし過ぎたくない方は、対面キッチン以外も選択肢に入れると良いでしょう。



注意点④ 居間と同じ階にもう一部屋作る

☑右奥の和室は子供たちの遊ぶ部屋として使っている。

 

居間のある階に子供が遊ぶ部屋がもう一部屋あると便利です。

 

普段は子供が遊ぶ部屋にする。

 

そして、来客時は客間として使います。

 

将来親の寝室にすることもできます。

 

例えば、居間から続きの4.5帖程度の広さがあれば、子供がおもちゃを出して遊ぶには十分な広さです。

 

部屋として仕切らなくても、同じくらいのスペースを取るのも良いです。

 

親は居間で寛ぎながら、隣の部屋で遊ぶ子供の様子が見れて安心です。



注意点⑤ 一番良い場所を子ども部屋に

子供が成長していくと、子ども部屋として個室が必要になることが多いです。

 

そこで、子ども部屋を家のどこに配置したら良いのか?

 

設計を依頼して頂いたお客様には、家の一番良い場所を子ども部屋にすることをオススメしています。

一番良い子供部屋の配置

・日当たりの良い明るい場所。朝日で自然に起床出来やすくする。
・眺めの良い場所に配置して、季節の移ろいを感じる感性を。
・明るい場所にすることで、暗い性格にならないようにする。
・受験生の子供にとって北側の部屋は集中しやすいベストな環境

部屋の配置を変えることが出来なくても、お子様の成長に合わせて子供が使う場所を変えることは出来ます。

 

成長して受験生の年齢になった時には、集中しやすい場所に勉強をするスペースを作るのも良いです。



注意点⑥ 2階に浴室と寝室があると良い

☑2階に浴室と寝室があるプラン

 

2階建ての場合、1階の北側にトイレ・脱衣室・浴室などの水廻りをまとめる間取りが多いです。

 

私は小さなお子様がいるご家庭には、あえて2階に浴室を配置することをオススメしています。

 

その理由は次のとおりです。

①入浴後そのまま寝室に行ける。
②2階は寒くなりづらので、冬の着替えの際に寒くない。
③有効なスペース配分の間取りができる。
④明るい場所に配置することで、ジメジメしない場所にできる。
⑤二階に水廻りを配置することで、一階にもう一部屋作るスペースが出来る。

一つづつ解説します。



①入浴後そのまま寝室に行ける

これは浴室と寝室が二階にある前提です。

 

一日の最後に入浴するご家庭が多いと思います。

 

二階に浴室と寝室があれば、子供をお風呂に入れて、着替えをし、そのまま寝室で寝かせることが出来ます。

 

更に、入浴後居間に行かないことで、寝る前にテレビやゲームをする場所に行かなくなります。

 

こうすることで、子供が夜遅くまで起きなくなり、早寝の習慣ができやすくなります。

 

自宅を含め、小さなお子様がいるご家庭でこの様な配置の間取りを提案し、新築の設計をしました。

 

評判はとても良く、やはり子供の寝かしつけが楽だと良い評判を頂いています。

 

子供を早く寝かし付けることで、親の時間が出来るメリットもあります。

 

②寒くなりづらい2階は、冬の着替えの際に寒くない。

二階建ての住宅は一階より二階が暖かくなります。

 

二階に脱衣場があれば、寒くなりがちな一階の北側と違い、着替えの際に寒くなくて良いです。

 

この点は、住んでいる親と子供の区別なく利点になります。



③有効なスペース配分の間取りができる。

間取りにおいて、浴室と脱衣室はワンセットです。

 

一階にLDKともう一部屋欲しい時に、水廻りを二階に配置することで、一階に個室のスペースが出来ます。

 

建築面積を広くせずに、一階に個室を配置する際に有効な配置と言えます。

 

水廻りを配置する予定だった一階の北側に、将来の子供が集中して勉強をするための部屋にも出来ます。

 

親の趣味の部屋でも良いでしょう。

 

土地が広くなく、限られたスペースで部屋を多くしたい時にオススメです。

 

部屋数を取りつつ、家の面積を抑えることができますので、建築コストを抑えることもできます。



④明るい場所に配置してジメジメしない場所にできる。

水廻りは湿気が多くなりがちです。

 

暖かい二階に水廻りを配置することで、水廻りのジメジメ感を抑えられます。

 

浴室と脱衣場を二階の南側に配置すれば、明るい場所での朝風呂も子供たちから評判が良いです。

 

二階なので窓が合っても防犯性を確保できます。

 

更に南からの日差しが入り、明るい場所にできます。

 

注意点⑦ ロフトを作れる家の間取りを検討する

二階にロフトを作り、そこを子供のスペースにするのも良いです。

 

自分の秘密基地が出来た感じで、子供にとってとても楽しいスペースが出来上がります。

 

もちろんロフトを親の趣味の部屋や書斎にしても良いです。

 

ロフトは高さを有効に使うので、作っても大幅なコストアップにはなりません。

 

家全体のスペースの有効活用にもなります。

 

ロフトは将来収納スペースとしても使うことが出来ます。

 



注意点⑧ 将来の子供部屋のあり方を検討する

将来子供が自分の部屋を欲しくなった時、勉強と寝るのをどちらも子供部屋にするのか。

 

勉強は子供部屋ではやらずに、自分の部屋は趣味と寝る部屋にするのか。

 

この点は親が教育方針として事前に決めておいたほうが良いです。

 

勉強部屋にもするなら机を置くスペースが必要になります。

 

趣味や寝るだけの部屋でしたら広いスペースは必要ありません。

 

4.5帖あれば十分です。

 

間取りを検討する際に、親として子ども部屋はどうあるべきか。

 

よく検討することで、他のスペースの広さを充実させることが出来るようになります。

 

注意点⑨ 子供のプライバシーを尊重出来る間取りにする

子供が小さい時はオープンなスペースが子供の居場所で良いでしょう。

 

成長によって子供にもプライバシーが必要になります。

 

ここで気を付けておきたいことがあります。

 

将来仕切れるように子ども部屋のスペースを取る計画です。

 

後から間仕切りを作るということは、住みながらリフォーム工事をするのと同じです。

 

その際の費用を蓄えておく必要があります。

 

住宅ローンの支払いをしつつ、いずれ間仕切りが必要になる頃には、子供にもお金が掛かる時期になります。

 

いずれ間仕切りを作るのであれば、最初から間仕切りを作って子ども部屋を作っておいた方が将来のお金の心配もいりません。

 

小さい時期は一階を子供の場所に。

 

大きくなったら、子供部屋が子供の居場所とすることをオススメしています。

 



注意点⑩ 居心地の良い家にする

居心地の良い家は親子供関係なく良いものです。

 

特に小さなお子様がアレルギーを持っていたり、過敏症を持っている時は、住心地の良い家にするのが子供のためにもなります。

 

この点は下記の記事で詳しく解説しています。  ↓

【自然素材 無垢材で造る家の「メリット」】自然素材とは!?
自然素材で造る木の家が専門の建築士が自然素材の特性から木の家の特徴を徹底解説。木の家を新築やリフォームしたことに後悔・失敗しないために、メリットとデメリットを詳しく解説しています。



注意点⑪ 収納スペースはあり過ぎなくらいが丁度良い

間取りにおいて収納スペースはとても重要な要素です。

 

特にお子様が数人いるご家庭の場合はとても重要になってきます。

 

子供がまだ小さいうちはおもちゃなどの収納スペースがあれば良いです。

 

ですが、習い事や部活を始めた時に広いスペースが必要になってきます。

 

重いものでなければ子供部屋にロフトを作ると収納スペースとしても使えます。

 

周りの知人や友人の方の家を見て、収納スペースの広さを参考にしても良いでしょう。

 

いずれにしても子供が居ると物も増えてきます。

 

収納スペースは部屋の使い勝手に支障が出ない程度に取り過ぎなくらいが丁度良いです。

 

注意点⑫ 家は外観より間取りを重視する

家を新築する際に、外観を重視知る方も多くいらっしゃいます。

 

おしゃれな外観の家を新築することが優先事項であれば、外観を優先した方が納得のいく家を建てれます。

 

ただ、外観を重視し過ぎると使いづらい間取りになることもあります。

 

小さなお子様がいるご家庭の場合、外観を重視するあまり、収納が少なくなったり。

 

子供の世話が大変な時期に家事動線が悪いと、ストレスになってしまう可能性もあります。

 

ご家族でよく相談して、間取りと外観をどちらを優先するのか。

 

よく検討してみて下さい。

 

私の場合、間取りを重視します。

 

間取りの打ち合わせを詰めてから外観を検討しても納得のいく外観を提案できます。

 

勿論どちらも満足のいくものを提案することも可能です。