家を購入、または新築する時に、自分の理想の家を建てる為に、ネットでリサーチしたり、本屋さんで自分にあいそうな本を探すことと思います。
この記事では、実務歴20年以上の建築士である筆者が、多くの家造りに関する本を読んできた中で、専門的な知識のない方でもわかりやすく家造りのことを書いてある本を紹介しています。
家造りを検討中のあなたは、本屋さんでとてもモダンでおしゃれな家ばかり掲載された書籍を見たことはないでしょうか?
「こんな家住みやすいのだろうか?」
この記事では、オシャレさだけを追求しているのではなく、人が住んで暮らしやすい家造りを解説している書籍を紹介しています。
※他にも家造りのことをブログに書いた記事があります。↓

誰が見てもわかりやすいオススメの本
家づくり解剖図鑑
これから家を建てようとしている方に、まず最初に読んで頂きたい本です。
家造りを成功させるには、自分の家の要望を上手くまとめることが大切です。
「家づくり解剖図鑑」は家の細部の解説から家全体の間取りの解説。
更に、窓からの明かりの採り方や、照明・湿気対策・防犯まで家のことを事細かく、まさに解剖して解説しています。
細部だけでなく、家全体での動線計画や採光の採り方まで解説してあります。
一通り目を通すことで、自分の中にある家への要望を洗い出しつつ、新しい要望の発見につながるとても良い書籍です。
筆者は自宅の設計の時はもちろん、依頼されたお客様の間取りの設計の時にも、今でも目を通す、長く読み続けられる良書です。
最高に楽しい「間取り」の図鑑
自分がどんな間取りの家が欲しいのかを見つけるためにとても役に立つ書籍です。
例えば、ガレージから家に入る間取りや、回遊動線の間取り、キッチンと他の部屋の動線の関係などを間取り図で解説しています。
吹き抜けの効果や、使いやすいバルコニーの作り方、子ども部屋と廊下や階段の関係等、細部の解説も詳しく書いてあります。
最後の方に、実例の間取り図と写真での解説もあり、細部を知りつつ、間取り全体の理解につながる書籍です。
小さな家。時をつむぐ、豊かな暮らし
この書籍の特徴は、
「小さな家。」
というところです。
スペースが限られている家ほど、設計者としての腕の試しどころになります。
なぜかと言うと、大きい家は、お客様の要望は全て、「広さ」が解決してくれます。
家全体が広ければ、大体の要望の部屋やスペースを収めることが出来ます。
一方、「小さな家」はスペースが限られている中で、お客様の要望をいかに実現させるか、自分の中で試行錯誤しながら間取りを作っていく必要があります。
「小さな家」ほど、お客様や設計した設計者のアイデアが詰まっている家なのです。
筆者は設計者として、今まで小さな家ほど、お客様の要望を組み込んだ間取りが出来上がった時に仕事のやりがいを感じました。
「広さにお金を掛けるより、家の質にお金を使う」
これがその家で豊かな暮らしを実現できる術だと、共感できるので紹介しました。
伊礼智の「小さな家」70のレシピ
上に紹介した書籍と同じく、小さいけど上質な家が沢山紹介されています。
広くなくても、
「こんな使い方ができるのか。」
そう思わせてくれることが沢山あります。
伊礼智先生の設計する住宅は、個人的な感想ですが、決して派手さはないけど、上質感にあふれています。
建築のプロでなくても、これから家を建てることを検討中、または間取りを検討中の方が読んでもとても参考になります。
実際に造った家で解説していますので、写真もたくさん掲載されていて、とても見やすい書籍です。
伊礼智の住宅設計作法Ⅱ
同じく伊礼智先生の書籍です。
「小さな家 70のレシピ」より、専門的な内容ですが、写真を見て同じような感じにしたい時は、詳細図が掲載されているので、依頼する建築会社に見せると良いでしょう。
家の高さ関係に関する詳細も、図面が掲載されています。
家に対してこだわりの強い方が読むと、細部で詳細図が掲載されているので参考になると思います。
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